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明暗

夏目漱石が完成なかばにして残した小説です。水村美苗氏は、続明暗を書き完結させました。(続は旧字体をあてがうのですが、IMEはバカだから表示出来ません。)似たような話で、藤原正彦氏も父である新田次郎氏の遺稿を書き継ぐと仄聞しました。

豊饒な言葉の海に潜る感覚がありました。元は漢語なのでしょうが、日本語になった言葉を多く読めました。夏目漱石独特の言葉も多くでておりました。註釈と本文を行ったり来たりで落ち着いて読めませんでした。註釈に頼らないと理解出来ない方が悪いのですが。

そういった点でも今までに最も手こずった一冊でしたが、日本語の素晴らしさを体感できました。

以下、引用です。

彼女は不断のように起きて、不断のように動いた。

「普段」ではなく、「不断」と表記されていました。ここ以外でも、「不断」という表記がありました。「始めて」も、「初めて」でなく、「始めて」と表記された箇所も多々有りました。

過去記事のコメントで夏目漱石の作り上げた日本語は変化でなく崩れたと主張しましたが、その主張を撤回せざる得ない証拠を突きつけられました。どう考えても、「不断」から「普段」へと変化したとしか説明がつきません。

続いて、以下も引用です。

しかしいくら自分を書物より軽く見るにしたところで、自分は自分なりに、書物と独立したまんまで、活きて働らいて行かねばならなかった。だから勢い本と自分とは離れ離れになるだけであった。それをもっと適切な言葉でいい現わすと、彼女は折々柄にもない議論を主張するような幣に陥った。

しかしの後に、「、」がありません。だからの後にも「、」がありません。句読点の難しさが出ています。送り仮名も難しいと感じました。「働いていて」も「働らいて」になっています。文章の内容そのものは、耳の痛くなる話でした。上述の文章以降には更に強烈な批評が連なっていました。もう、降参でした。

主人公は入院生活をしているのでが、お見舞い品に鉢植えが贈られる場面がありました。普段ですと、お見舞い品に鉢植えは不適切と考えます。明治の頃は違ったのでしょうか。

論議と書いて、ロジックとルビを振ってある箇所も興味深いものがありました。論理という言葉はまだ無かったのでしょうか。論理なる単語が出現した時期が分からないので、なんとも言えません。ご存知の方がいらっしゃいましたら、コメントをお願いします。

「自白?。」という表現も驚きました。疑問符である「?」の最後に「。」がついていました。たしかに、時折見かける表記です。大抵は、「自白?」。になっているとは思えますが。やはり、難解です。

更に、「!?」という箇所もありました。スポーツ新聞か週刊誌かいと言いたくもなりますが、既に夏目漱石が使っていたのだと感慨深いものを感じました。





皆さまがお勧めされる夏目漱石はどの作品でしょうか?




関連URL:日本語が亡びるとき
関連URL:三四郎
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関連URL:草枕


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コメント

かなり

あいまいで遠回りをすると「論理」は
西周によって発明されたものかと…

「ロジック」は、ギリシア語の「ロゴス」に由来しています。
これは「言葉・理性・理法」など様々に訳されていますが、
いずれの訳も、西洋思想の根幹をなすもの。
そのため「論理」は開国してから作られた術語である、というのが色濃いかと。
(手持ちの資料とつたない記憶力からでは「術語」という確証は得られませんでした)
いつ作られたかはわかりません…
このころ(といっても「明暗」の後)作られたのでは?と思います。
もしくは「明暗」よりも先にできていたが「論議」では難しいため
「ロジック」というルビを振ったとも考えられます。
どちらも全く確証はありませんが。

むう、文章がうまくまとまりません。
わかりにくくてすいません。



漱石は「こころ」が好きです。
特に、なのでほかのものも好きですが。

漱石は独特のリズムがあるので(ほかの方もありますが)、
音読がしやすいです。
それも漱石が好きな理由の一つかもしれません。

エトセトラ

読みましたがまたしても
忘れておりますね~アホ。
坊ちゃんだけ記憶にあるの
ですが、アレ面白いなぁ
私の一ヶ月先生日誌的な
話だもーん。ところで、
坊ちゃん団子って和菓子
knightが好きです(余談)
8年位前、私は夏目漱石
が印刷された紙が好き♡
だったぞなもし。(笑)
彼はコトバ遊びが好きなのかな?
(੭ˊ͈ ꒵ˋ͈)੭̸*✧MAMA♡よりぃ

リナさんへ

コメント、ありがとうございます。

資料を調べて頂きましたか。ありがとうございます。追記があれば、よろしく御願いします。

「議論」は広辞苑第六版で調べましたが、仏教用語で議論・問答とありましたが、西周については確認できませんでした。

ロゴス、難しい概念です。哲学用語ですね。難解です。

こころファンは多いですね。個人的には、砂浜で先生と知り合う場面が好きです。訪れたことのある場所なので景色が目に浮かびます。

knight &MAMAさんへ

コメント、ありがとうございます。

紙にこだわるのは、流石は古本屋さんと縁があるからでしょうか。

坊ちゃんは楽しいですね。でも、松山の高校生にアンケートをとったら殆どが読まないとテレビで放送していたぞなもし(お前もか、ミニチ)。

小林信彦氏の小説で「うらなり」という作品があります。何かの賞を受賞していたと記憶しています。
http://minichi.blog62.fc2.com/blog-entry-428.html
をご参照ください。

尚、kinght&MAMAさんのコメント欄に追加レスを付けました。独語で意地悪しないで下さい(泣)。

こころ

「それから」にも「不断」という表現、出てきますね。

でも、
「些と(ちと)御散歩」とか、

「凝っと(じっと)見た」とか、

上手く説明できませんが、ある種の情緒を感じるし、平仮名表記より粋に思えます。

漢字って、送り仮名や使い方が少しずつ変化しても、一目で意味がドスンと胸に伝わりますよね。


私は「こころ」が好きです。

好きというよりは何度も読み返して、
その時の自分の受け取り方(←おそらく年齢を重ねた事による)が違う事を楽しんでいます。

麗子さんへ

コメント、ありがとうございます。

こころファンは多いですよね。ミニチも何度も読み直しています。最近になって、先生の心理が想像付くようになりました。奥深いです。

ドスンとくる感じというのは、的確な表現ですね。リナさんも独特のリズムが好きだと書かれていましたが、漢字で視覚に音感を与えてくれる作家はそうそういませんね。

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