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サウジアラビア

副題に変わりゆく石油王国とあります。保坂修司氏が岩波新書から出版されています。

興味深い点はサウジ家がワハーブ派というイスラム教の中でもより厳格な宗派を基盤としていることでしょう。シーア派やスンニ派は有名ですが、この宗派は初耳でした。

もっともとイスラム教は個人の中にある信仰を如何にして日常生活で実践するかを問う側面が強くサウジアラビアのように宗教警察が存在することに違和感を禁じ得ません。規範が厳しいということでしょうか。

その厳格なワッハーブ派の王族達は厳しい生活をしているのか?

別な本になりますが、ロンドンの高級ホテルに勤務されたホテルマンの回顧録では王族達がフロア全体を貸し切り、連日連夜の大騒ぎをし、躾のなっていないガキ共が廊下を走りまわる様子が書かれていました。金離れが良い上客だそうです。

更に話が脱線しますが、ラマダン(注1)であっても旅人は個人で戒律を判断してよいと一般的に解釈されます。辛い時期に旅に出てしまえばと考える輩もいるでしょう。

サウジアラビアは石油産出によって一気に高い所得を手に入れ宗教とテクノクラートを王族がバランスをとりながら施策を進めていると書かれていました。アラブという部族社会において(註1)、メッカという聖地の守護を担うサウジ家が一躍成り上がれました。

更に統計があてにならない話も出てきます。統計なんてOECD加盟国以外はアテにならないでしょう。(注2)

同書を読むうちに一つの疑問が沸きました。ベドウィン族は誰を指し、何処にいるのか?また、一つ疑問が増えました。

9.11テロの出撃基地になってしまった印象を拭う努力、教育や労働といった分野での問題も明快に解説されています。女性問題も然り。いずれの問題も統計が無い故に話はややこしくなります。

同書22頁には中東の王制が図式で示されています。この頁は必読です。肯ける点が凝縮されています。

サウジアラビアのみならず、中東地域全体を鳥瞰するには必読の一冊と思います。




注1)ラマダンは断食月と訳されます。日の出から日没まで飲食禁止。かなり厳しいです。昼間は禁煙です。但し、個人の信条に依る部分が多く一概には規定出来ないようです。オリンピックの最中でも自制するアスリート達は記憶に新しいと思われます。

注2)OECDは、Organization of Economic Corporation and Development です。経済協力開発機構と訳されます。実は加盟国でも統計が怪しい国はあります。

註1)2012年8月25日掲載のアラブのこころをご参照下さい。



関連URL:イスラムの怒り

関連URL:アラブのこころ





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コメント

中東

もうずいぶん昔の話になりますが
私が話の中で「中東」といったら、私の知人は、
「私は中東という言い方はしない。中東というのはヨーロッパ人が自分の立場から言ったものだから。サウジやイランは西アジアだね。」
と言いました。その時はうるさいこだわりにちょっとむっと来ました。
サウジアラビアなど湾岸諸国、あるいは西アジア総じて言えるのは、イスラム教という若い宗教の厳しい戒律、それに宗教指導者が政治に大きな影響力を持つという日本では考えられないあり方、それに西欧諸国が植民地支配で残した「ゆがみ」が国家のあり方を規定しているということでしょう。
それにしても、宗教警察なんて信じられない!
ちなみに、その本は私は読んだことはありません。

Kaisubさんへ

コメント、ありがとうございます。

たしかに煩い定義だと思いますが、指摘された方がローマ/西欧思想とイスラム/仏教/ヒンズー/その他民族信仰を分けたいという意図をお持ちならご意見はもっともだと思えます。かなり乱暴な分類ですが。

宗教警察は異常ですね。権力のお裾分けは狼藉を生むようです。サウジ家の出自に関わる宗派も七世紀(?)に同じ宗教の人々を信仰が足りないという理由で虐殺していますし。

強制するなとされている宗教ですらこれです。

イデオロギーは更に異常ですね。

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