FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

北京の憂鬱

各国で行われた一連の聖火リレーで沿道を埋め尽くして翻った紅旗を見て、みなさまはどう感じられましたか?嫌悪感に近い感情をminichiは得ました。中国政府の一方的な物の言い方(客観的とは思えない成功したとの同国外務省コメント)、冷静さを欠いた中国国内での反仏運動(領事館、日本メーカーの広告塔や日本食レストランが破壊された反日運動を思い起こさせます。)、オリンピックを開催できる環境にないのではという不安(大気汚染を理由にマラソン世界チャンピオンが棄権、未解決の農薬混入事件、スタジアムの耐震強度)と、様々な嫌悪と不安を煽るに十分な材料が出てきます。

背景に中華思想を感じられずにはいられません。中原を制する漢民族を中心に周辺の蛮族を征圧し
世界を形成するという発想です。(註1)では、周辺の蛮族とは何処でしょうか?日本列島、朝鮮半島、インドシナ半島、中国大陸東北部(モンゴル及び満州族)、チベット、現在のウイグル自治区といった歴史的に朝貢してきた地域及び中国国内として扱われてきた地域といえます。

中国と周辺地域の関係を中国と韓国の関係を事例に考えてみたいと思います。最近の事件としては、ソウルでの聖火リレーに際して中国人留学生の起こした暴動事件に対して、中国政府は留学生を擁護するコメントのみを発表し、韓国世論の猛烈な反発を招きました。この他の例としては、韓国に輸入された中国産キムチからギョウチュウが発見された直後、中国政府は韓国産キムチからギョウチュウが発見されと発表し、輸入禁止の処置をとりました。(註2)韓国政府がデーターに基づいた発表を行ったのに対して、中国政府はデーターの提示をしておりません。報復と受け取られても仕方のない対応と思えます。(註3)また、歴史解釈の問題となりますが、中国政府は高句麗を中国の地方政府であるとの見解を提示して韓国の猛反発を招いています。この問題は、中国東北部は誰の土地かに関わる問題だけに双方が譲歩できる環境にはないでしょう。

これらの事例が、中原と周辺の関係を示していると考えられます。その関係を周辺の立場から眺めるとき、中国政府は高飛車な姿勢をとっていると言えるのではないでしょうか。

ご注意頂きたいのは、潜在的に上述の発想があるという意味であり、現在の中華人民共和国が漢民族を中心とした民族主義の国家という意味ではありません。建国そのものは、日本を筆頭に諸外国から侵略されてきた国土を自身の手に戻すという極めて自然な理念に基づいています。問題を難解にしているのは、建国に至る経緯(註4)と複数の民族・宗教・言語が国家を構成する点にあるといえます。

中華人民共和国は、多様性を内包するが故に、紅旗のもとに統一を訴えざる得ない事情を感じます。(註5)故に、民族を単位とした国家は許せないという問題をはらんでしまったのはないでしょうか。

チベットについて言えば、1959年に解放したことになっています。本当にそうでしょうか?解放された筈のチベット人が騒ぐのは何故でしょうか。内モンゴル自治区とモンゴル国の境界線があるのは何故でしょうか?現在の境界線が正しいと言える根拠は何でしょうか?

東北三県には多くの朝鮮族がハングルと中国語併記の生活をしておりますが、北朝鮮と中華人民共和国の境界線があるのは何故でしょうか?現在の境界線が正しいと言える根拠は何でしょうか?

ウイグル自治区は、イスラム教という明らかに相容れない思想を背景にした民族が多数派になっていますが、中華人民共和国に内包されるべき根拠は何でしょうか?

これらの問題もしくは不明瞭な点を抱えた中で、彼らの進むべき道は無意識であろう中華思想をいかに彼ら自身で乗り越えるかにかかっていると思えます。自省なき主張は、周辺地域が中国に対して感じる嫌悪感を増大させるだけのように思えてなりません。

同時に、日本自身も中国の不可解さを理解しようとする努力を継続する必要はあるかと思います。(註6)






註1)国分良成/著 中華人民共和国 P35  ちくま新書 第4刷

註2)同様のことは、マックスファクターに非合法成分有との中国政府発表による混乱が生じた事件と酷似しています。流言被害により、返品問題や同ブランド店舗や看板への破壊行為が生じました。しかも、日本の経済産業省も外務省も役立たずのまま、事件は記憶から遠ざかろうとしています。

註3)日本で生じた冷凍餃子への農薬混入事件でも、外務省って何?と思われた方は多いのではないでしょうか。彼らの本職は語学屋ですか?反日運動の事件処理も同じですが、領事館だけ直れば良いと思っているのでしょうか?本当に男気のある外交官達がイラクで命を散らし、またはタイでの麻薬捜査の過程で奥様まで道連れにされて惨殺されています。生き残っているのは、ゲリラに占拠された日本公館から仮病をつかって自分だけ助かったような外交官ばかりなのでしょうか。

註4)満州族の清朝が諸外国に領土を割譲され、日中戦争と国共内戦を経た。これだけでも複雑な心理が働くことは容易に想像できると思われます。

註5)張承志/著 小島晋司・田所竹彦/訳 紅衛兵の時代 岩波新書 第1刷に、回族出身の著者が体制の内側から矛盾と疎外感を感じていく様子が描かれています。

註6)理解しがたい他国を理解する努力が必要であるという点について、呉善花拓殖大学教授(2003年10月時点)が素晴らしい考察を行っております。別な機会にご紹介させていただきます。
スポンサーサイト
[PR]

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ミニチ

Author:ミニチ
アホが感染してもしりません。

最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ
FC2カウンター
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログランキング

FC2ブログランキング

検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。