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秦檜夫妻

中国の杭州(注1)は岳王廟にある秦檜夫妻の像です。

奏檜夫妻


売国奴の汚名を着せられたが故に唾ぺっぺ人形にされてしまいました。一応、唾を吐きかけないでねと掲示はされているようです。痰が混ざるだの、インフルエンザが混ざるだのした唾を浴び続けるのは気の毒です。

死人に鞭打つという行為は、日本人の情緒・感覚としては違和感を覚えます。ましてや、歴史評価が曖昧なままに売国奴の烙印を押し、唾を吐くというのは卑怯な行為にすら感じます。負けた者へのいたわり・慈悲を与えるのが器の大小に関わると感じるのではないでしょうか。高橋睦郎氏は、雑誌「図書」2009年1月号にて、平家物語が源平両軍の死者へ公平な鎮魂をもとめて同物語が書かれたと指摘しております。(註1)

更に、元寇で来襲した元や高句麗の兵達の死を碑にて慰む、慶長の役で首実検代わりに差し出された耳をもって耳塚を作り、高野山にも高麗陣敵味方供養碑をたて(註2)敵兵の霊を慰むという配慮は、日本人であるならば自然に理解し得る感覚と思えます。

もっとも、死者の魂が荒れるのは怨みを残さざる得ない被害にあったからに過ぎず、菅原道真を祭った天神様にしても藤原兄弟でやることやっておいて何を今更の感が拭えないような気もします。梅原猛 著/隠された十字架 新潮文庫 第26刷には、聖徳太子の一族を鎮める為に法隆寺が建立された説が主張されております。これも、謀殺しておいてから現世の自分への報復に恐れての鎮魂とも受け取れなくもありません。

政治的な意図をもった鎮魂の碑は単純に日本人の敗者への配慮と言い切れないのはこの点が原因となります。しかしながら、死者に対する侮辱は死人に鞭打つ行為となり、いくらなんでもやり過ぎだという感覚は日本人が共通してもつ感性だと思われます。

この点、陰陽観に基づく世界では、悪者は死んでも悪者です。秦檜夫妻は岳飛親子を謀殺(注2)した罪を後世まで背負わされています。もういいのではないかと思いますが、仇は死後も仇のままでいるようです。中国にとって、東京裁判の戦犯は後世にも戦犯でありつづけるのです。

つまりは、靖国参拝は日本国内の問題だと主張したとしても、日中の世界観的の差異は相容れないものと思われます。外交問題にするのであれば、文化差異の研究結果を持って外務省の諸君には交渉に臨んで頂きたいものです。チャイナスクールと呼ばれるグループが真に国益を考えているならばの話ですが。





注1)杭州は地図上では上海の南西に位置する景観豊かな都市です。「生在蘇州」「穿在杭州」「食在広州」「死在柳州」という言い伝えがあるほどで絹織物が名産。京の着倒れに相当する都市で有名です。因みに、景色は蘇州、食は広州、棺桶は柳州だそうです。

註1)高橋睦郎著/雑誌「図書」2009年1月号 詩の授業-⑤ 鎮めを担う者を参照ください。

註2)呉善花 著/反日韓国に未来はない 小学館文庫 第3刷のP27参照ください。呉教授の指摘によれば荒ぶる魂を鎮め祀る習慣を日本人の特徴としております。呉善花教授は他の文献にても、同様の外国の軍隊ですら弔うに日本の特性を指摘されております。

注2)政治的対立が原因とはいえ、謀殺は謀殺です。



参考文献
呉善花 著/反日韓国に未来はない 小学館文庫 第3刷
梅原猛 著/隠された十字架 新潮文庫 第26刷

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コメント

No title

minichiさんのブログは、いつもすごぃ勉強になります★
先日書かれていた「14歳からの哲学(シリーズ?)」がとっても
読んでみたくなって、購入し昨日から読み始めましたぁ^^
これからもぃろぃろ伝授して下さいませ^^ by.ピンクうさぎより

うさぎプリンさんへ

コメント、ありがとうございます。
14歳からの哲学を読み始められましたか。とても嬉しい知らせです。頑張ってブログ記事を書いてみて下さい。楽しみにしています。

No title

死者への考え方とか戦争の問題とかは国によって歴史観や
思想の違いがあるから難しいとも言えるし
また、違いがあって文化の違いの面白さもあるのかな?
と思ってます

SM観も違うんでしょうねぇ。。。

miwmiwさんへ

コメント、ありがとうございます。
死生観はまさに文化の違いが端的にでると思われます。互いの文化を尊重しあうなら、靖国についてつべこべ言わせないことだと思います。相手国で神社を作れば問題ですが、日本国内の問題です。

SM観も国によって違うでしょうね。ドイツのSMなんかは凄そうです。

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