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二・二六事件2


腐敗した政府は革命なりクーデターといった暴力での事態打開を誘発しかねません。そんな話は、古今東西、事例に尽きません。しかし、歴史を眺めるならば、暴力による解決は暴力を生み出すだけではなかったのではないでしょうか。若き将官は善良ゆえに煽動されての暴走をしたと思えてなりません。

皇国であることは結構です(注5)が、国家を統制する者たちが自己の責務と義務の自覚なしには国としての体裁を成しえません。明治維新のインセンティブであった元老政治が破綻し、元老山県有朋の用意した政党政治(初代平民宰相をだした政友会)も国民の期待を裏切り、その雰囲気が結果として若い将校達の暴走を許しました。

起きるべきして起きた暴走をもたらしたのは、汚職といった非合法利益から法規制拡大解釈の既得権(注6)にしがみついた薩長閥から続く政治家とその仲間たち(政商)たちだったように思えます。つまりは国家の管理統制組織の自浄作用が働かなくなった時、国家は破綻しました。(注7)

右翼ばかりが日本を暴走させたのではありません。左翼も迷走を続けて内部抗争に明け暮れていました。(注8)三・十五事件の被害者のように描かれる渡辺政之輔共産党書記長は逃亡先の台湾で警察に追い詰められた後、ピストル自殺をします。

では、それまで何をしていたか?ソ連(注9)の共産党本部からもらった金で芸者遊びを繰り返していました。ミニチが言ったのではありません。山本夏彦氏が「百年分を一時間で」のP131に書いております。文句がございましたら、文言春秋社へお願いしたいものです。

話を暴力に戻します。テロと名のつく暴力にせよ、クーデターと名のつく暴力にせよ、革命と名のつく暴力にせよ、社会の改善には何も役立たないように信じております。思想家であるヴォルター・ベンヤミンは、ユダヤ人故にナチスドイツの追求を受け、逃亡半ばに客死されました。

しかし、彼は逃亡生活の途中においても、「暴力批判論」を書き上げました。学生諸君には、社会にでて汚れた大人になる前にぜひとも一読しておきたい一冊です。昔は単行本でしたが今は岩波文庫で購入できるようです。







注1)問題は天皇制を自己の利益獲得に利用した国賊が大勢いた点にあると思われます。

注2)現在の官僚の天下りがこれに相当するのではないでしょうか。

注3)日清戦争で勝てたのは、清朝が腐敗しきっていてくれたからに思えてなりません。調子に乗ってロシアと戦争したことで国家経営戦略の破綻を期したのではないでしょうか。

注4)ちゃんと左翼勢力の当時の内部抗争を記述しないのも不公平感があります。しかし、他国から貰った金でドンチャン遊びをしていた位ですから真剣に調べるには値しません。

注5)昔、そういう名前の国家があったが無くなった。お陰で、ビートルズのBack to USSRも意味不明になった今日この頃。



参考文献
遠山茂樹 今井清一 藤原彰 著/ 昭和史(新版) 岩波新書 第67刷
山本夏彦 著/ 百年分を一時間で 文春新書 第1刷
ヴォルター・ベンヤミン著   野村 修 編訳/ 岩波文庫 

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コメント

No title

こんばんは、minichiさん。

どうしたのでしょう、最近のminichiさんは
政治や哲学など
とても真面目な話題が多くなってきていますわ。
仕事や家庭のストレス?
それともminichiネタの欠乏?

・・・ご主人様は面白いと言っていますが
ハルが付いてゆけなくて困ってしまっています(泣)。

ハルさんへ

コメント、ありがとうございます。
硬い話と柔らかい話を交互に掲載しようと考えています。

あっ、明日も硬い話です。

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